まさに「コーディネーターはお客様」という実例です。
基本コンセプトは全てお客様ご考案のキッチンでの使用例です。
当店からは具体的なタイルの配置の詳細だけをご提案しました。
正面は、
シングル「フルータ」の果物柄各種をメインに、その周りをシンプルな四隅柄のSD4で囲むというコンビネーションで。
(一例:FC1アプリコット FC4チェリー)
どこにどのタイルを配置するかを丁寧にご提案しました。メインの「フルータ」柄は、自然と注目しやすいコンロ前の目線の高さとシンク前に配置。蛇口の取っ手裏は視角でもあり汚れて掃除もしょっちゅうしたくなる箇所でもあるので、柄ものはあえてよけてサブで使用するSD4で埋めました。
白い無地部分もある程度残したいとの事でしたので限られた枚数のフルータを見た目・デザインと使い勝手の両面から最も効果的に配置させて頂きました。
側面(コンロ脇)は、
連続パターン柄「パドラォン」の青単色をわざと柄をそろえずアトランダムに並べるモダンな使い方に。こちらも白無地部分も混ぜたいということでしたので、3分の1程度、お揃いで使える白無地BCOを混ぜました。
(一例:パドラォンPD5、PD1)
しかしアトランダムといっても、現場で職人さんには正確にどこにどの柄をどの向きに貼るかを明確にお知らせせねばなりません。
施工業者様からタイル割付図を頂けましたので、その割付に合わせて実際に当店でタイルを並べて撮影した画像でS様にご検討頂きました。
現場にはそうやって決定された案の画像と簡単な貼り付け指示書を当方でご用意し伝達しました。
正面と側面とメリハリが効いて動きのあるデザインになりました。
カーテンは北欧製だそうです。色味を当店のアズレージョ(ポルトガルのタイル)と合わせて空間の統一感が出ています。
実は意外かもしれませんが北欧デザイン好きの方に当店のアズレージョを気に入っていただくケースは多いです。
コンセプトやタイルの品番の指定は全てお客様から。当店は具体化する部分でお手伝いしたのみです。
遠方でお電話とメールのみでしたがテンポよく密なコミュニケーションにご協力下さったおかげで滞りなく丁寧にお仕事務めさせて頂けました。感謝しております。
住まいづくりにお打合せの「濃さ」が成功の近道です。
今回はあえて、頂いた画像全て「無修正」で掲載しました。自然の光のなかでどんな風にアズレージョが見えるか少しでも実感して頂けたら嬉しいです。
S様、ありがとうございました。
(住宅設計施工 : 株式会社スウェーデンハウス 様)