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2025年6月25日水曜日

ピッツェリア ラ フィーリア デル プレジデンテ マリンピア神戸店

 兵庫県・神戸垂水にアズレージョ(ポルトガルタイル)を見ながら食事ができるスポットができました。

ピッツェリア「ラ フィーリア デル プレジデンテ」

三井アウトレットパーク「マリンピア神戸」の中にあります。





壁紙(または塗装壁)の両端にアズレージョ(ポルトガルタイル)を貼ったコンビネーションデザインです。

細い木製の見切り材を入れてデザインにしています。
設計の先生のデザインで、二枚ずつを交互に貼っています。ポルトガルのスタイルとはちょっと違っていて新鮮な感じがします。


カウンター下にも。一般住宅でもカウンターのあるキッチンが増えましたね。カウンター下は絶好のタイルが活きる箇所です。是非参考にしてください。




全面に貼らずとも、あえて両端に持ってくることで印象が深まります。実はご予算にも優しい設計。


お店の大きな窓からは空と海、明石海峡が眺めることができます。


地中海、海辺の町を想わせるすてきなインテリアでした。



近頃は一般住宅でもたっぷりと空間と天井高のある家も増えてきました。とても参考になると思います。
この現場は東京の設計事務所さんの設計・デザインです。設計の初期段階からインテリア設計にアズレージョを盛り込んでいただきました。そうすることで一段とグレードアップした自由なデザインが可能になります。”これしかできない”ということはありません。是非、当店もあなたのプロジェクトのチームに参加させてください。


【おでかけください】
PIZZERIA 「LA FIGLIA  DEL PRESIDENTE」
マリンピア神戸1F
JR垂水駅から徒歩10分(無料シャトルバスもあり)


2025年6月19日木曜日

東京都I様邸 庭の噴水

お庭の噴水を新設するにあたり、装飾としてアズレージョ(ポルトガルタイル)をご採用いただきました。

 ポルトガル国内の各所に、アズレージョが貼られた水場があるのを見かけたことはありませんか?湧水が汲めるような石でできた水場。それらを彷彿させる素敵な水辺(池)ができました。



池は最初からアズレージョを貼ることを想定して奥にL字型に2面の壁を配置。寸法もポルトガルのタイルに合わせて作られています。壁の厚み部分にもしっかりアズレージョを施しています。




メインの組タイルは、ポルトガルらしい2点。

ぶどうの収穫風景を奥行たっぷりに優美に描きました。


有名なポルトガルのお城、ペナ城を南国の花、ハイビスカスとともに描きました。



合わせたパドラォン(連続パターン柄)は人気のPD-A121。
華やかでかつ愛嬌のあるデザインです。




施工業者さまと小まめに打合せを重ねながら完成にこぎつけました。
最初の頃から施工業者さまとやりとりさせていただけるとお届けできるアズレージョのデザインやアイデアの可能性が増します。根気強く伴走してくださった施工業者さまの多大なご協力にも感謝です。

最後に夜のライトアップされたときの動画をどうぞ。幻想的!









2025年6月17日火曜日

東京都I様邸 玄関ファサード

 皆さま、日本でも大判のアズレージョ(ポルトガルタイル)は実現可能です。

お客様ご自身の想いとともに非常にポルトガルらしさも尊重した素敵な事例をご紹介します。



「ポルトガルで見たあのアズレージョの迫力、美しさがどうしても忘れられず、自宅にも飾りたい」とご相談いただきました。

いただいたお題は、THANKS、DREAMなど日々I様が大切にされているものの言葉を入れる、大切な愛犬、愛猫も描き込む、家族というのもテーマでした。ポルトガルでよく見かける(王族、貴族などの)紋章にもご興味がおありでした。盛りだくさん!

一方で、玄関先のファサード、アズレージョを飾るには十分な広さのある場所でした。


BEFORE


幅1800mm。高さはほぼ制限なし。これだけの面積があると様々なデザインの可能性があります、たくさんの資料をみて、ポルトガルとやりとりしながら、基本のデザインを絞り込んでいきました。


基本の構図(構成)は、屋外で天井高の制限がないため、住宅ではなくもっと大きな空間にあるアズレージョから起草して、この基本デザインにたどり着きました。

足元にあえて白を持ってくることでメインの絵画に目線が行くように工夫をしています。メインの組タイルの部分は、訪れるどなたにも受け入れられやすいモチーフにしました。


背景のパドラォン(連続パターン柄)は当店を信用してくださり、お任せ、ということで当店が選びました、古典的になりすぎないように普遍的な植物モチーフにしました。



紋章は、あまたあるサンプルからI様にひとつチョイスしていただき、それをアレンジしました。描き込む4つのモチーフ(ぶどう、十字架、麦わら帽子、太陽)もI様と当店で決めました。りりしさの中にもかわいらしさが、ポルトガルらしいモチーフが並びました。


森を歩く男女の前に描かれているのはI様の愛猫と愛犬の肖像画です。たくさんのスナップ写真を送っていただきました。構図、方向がありますので右を向いている写真も新たに取っていただき、デザイナーが心を込めて描きました。



さて。ここで難題に差し掛かりました。

人物画の作風です。絵画において顔の好みはひとそれぞれ、個人差があります。当店に飾ってある男女の絵画を気に入って下さったのですが、表情や顔だちがお好みでないとのこと。もうちょっとすっきりした顔立ちがいいと。「すっきりした」日本のお客様ならよくある美意識です。

しかしこれをポルトガル人の描き手にどう伝えるか。ポルトガル語に「すっきりした」という単語はありません。

さっそくリスボンの日本人スタッフとまず話し合いをしました。その後彼女がデザイナーたちと半日かけて言葉を尽くし、深く長いミーティングをしました。最初は通じなかったものの、会話のやりとりのなかで一人のデザイナーが、「つまり、こういうこと?」ということでピン!と来てくれました。「そう、それ!」双方の渾身のコミュニケーションが実を結びました。





I様、ポルトガルとも丁寧に時間をかけて話し合いができた素晴らしいプロジェクトでした。
実例掲載にあたり、久しぶりにご連絡したところ、「大変満足しています、東京へお越しの際は歓迎します」と言って下さいました。
I様、ありがとうございました。

2025年5月20日火曜日

京都府 キッチンスタジオ コジーニャ ダ マリア

 Olá a todos!

思わずポルトガル語から始めたくなるような、まさにポルトガルを実感できる実例をご紹介します。

京都の大将軍にある、

ポルトガル郷土料理教室『Cozinha da Maria / コジーニャ ダ マリア』



人気ポルトガル菓子店「カステラ ド パウロ」オーナーの智子ドゥアルテさん主宰の料理教室です。そのキッチンスタジオに当店のアズレージョ(ポルトガルタイル)をふんだんに、且つダイナミックにご使用いただきました。



まずはカウンター下の壁。
タイルを納める(貼る)ために特注で木製枠を作成しました。将来着脱できるように、既存のキッチンカウンター壁にぶら下げ式になっています。


パドラォンPD-V9と18世紀風フロールFLAシリーズを交互に。
ポルトガルスタイルの代表格の2種のコラボです。



この部分のタイルは、カステラ ド パウロのオーナーパティシェ、パウロさん自らが貼られたんですよ。



次に奥の壁に目を向けましょう。


あっぱれ!壁の隅々まで全面タイル貼り、まさにポルトガルの貼り方です。


色違いのパドラォンPD-V8とV9を交互に。
1枚のみのコーディネートの時より柄が生き生きしますね。



ここの家屋はごく一般的な日本の住宅。それでもこれくらい大胆にたっぷりご使用いただいても決してうるさくない、飽きがこないことを証明してくださいました。

訪れる生徒さんのタイルの評判も上々だとうかがって嬉しく思っているところです。

「日本のどこでアズレージョが見られますか」というご質問をよくいただきます。ひとつの回答がココです。



智子さんの料理はポルトガルの味そのもの。
京都でポルトガルの世界にどっぷりはまってください。
教室は随時開催されています。

『Cozinha da Maria / コジーニャ ダ マリア』by Castella do Paulo
 https://castelladopaulo.com


※流し、コンロ面のタイルは建物にもともとあった既存のタイルです。これを活かすコーディネートにいたしました。

※木製枠制作 二葉家具(京都)
 www.futabakagu.com

2025年4月2日水曜日

東京都K様邸 リビング額入りタイル

 アズレージョ(ポルトガルタイル)の本領発揮、ともいえる作品が出来上がりました。

(ご要望)

・自宅の新築を記念してアズレージョで自宅を描いてほしい

・愛車のプジョーも描き入れてほしい

・額装してほしい


まずは完成品をご覧ください。


ポルトガルでよく見かけるスタンダードなスタイルとは違って、写実的に臨場感あふれるハイクレードな手法で制作させて頂きました。


制作にあたり、まず、K様から元の絵となる建築時のパース、その構図どおりに撮影した画像を複数枚送っていただきました。また、「リアルに描いてほしい」というご要望のプジョーも実際に描く構図どおりの角度から撮っていただきました。

これらを材料にデザイナーが描いていきました。

下はK様のプジョーの部分です。忠実に再現する為、車の型番もお伺いし、ネットでも車の事を調べて作画に活かしました。


ブリックタイルの部分の絵付けは趣向を凝らしています。手作業で釉薬をやや厚めに塗って、絵画の中に描かれたブリックタイルの目地通りに細い溝を入れてわずかに立体的になっています。指で触れるとわかるのですが画像では伝わらないのが惜しいです。


ここでもう一度、作品をじっくりご覧ください。


電線など見栄えが良くないものたちは排除して絵画として美しいものにアレンジしました。
また植物たちもご新築でまだ育ち切っていないのですが、育った後のように大きく描きこみ、バランスを整えました。
陰影、奥行き感、臨場感、繊細な筆遣い、大変豊かな表現になっています。

さて、額縁の制作はタイルが日本に届いてから実物を元に丁寧に採寸し、額縁屋さんに作っていただきました。額縁のデザインはいくつかの候補の中から青が映える白を、K様がお選びになりました。


タイル貼りはプロの職人さんにお願いしました。



完成!



額を吊るコードやピクチャーレールも当店でコーディネートいたしました。
取付は建物の施工業者さまが担当。
お客様と各業者さまの連携プレイでお届け・取付まで無事に完了することができました。





納品から季節が変わる頃、K様からお便りがとどきました。

「昨日、ハウスメーカーの担当営業、課長、インテリアコーディネータの方を招いてホームパーティーを開き、アズレージョをお披露目しました。皆さん、初めてみるアズレージョに「素敵ですね」と感嘆されていました。」

とても嬉しいです!
お客様、関係業者様のご協力がものを言います。とてもよいコラボでした。
K様、皆さま、ありがとうございました。

2025年3月27日木曜日

京都府N様邸 カウンター下リフォーム

 すでにお住まいのマンションのキッチンカウンター下にアズレージョ(ポルトガルタイル)を貼りたいとご相談いただきました。


【Before】

なんでも似合いそうなシンプルなキッチンダイニングです。クロス貼りの壁にコンセントが一か所あります。


まずは壁の有効寸法と「こんな感じにしたいです」というタイルのイメージ図をN様から提供していただきました。
それをもとに当店からタイル割をご提案しました。

併せて工事業者のツテがない、とのご相談もございましたので当店で工事も手配、実現に至りました。

【After】




上部は死角になってあまり見えないので絵タイルは配置せず、目線を引く中央と下方に絵タイルを集めました。
コンセントは工事でいったん外してまた取付します。

使用したタイルはこちら(一部)






青単色で統一、白無地タイルはFLA0を合わせてポルトガルスタイルに寄せました。
ポルトガルがお好きなNさま、「大満足です」とおっしゃってくださいました。

地域は限られますが、タイル工事やタイルを使った小さなリフォームの工事もお受けしています。お気軽にご相談ください。