ご自宅の各所にたっぷりアズレージョ(ポルトガル絵タイル)を取り入れて下さったM様邸。
お写真を送って下さいました。
《リビング》
コの字型の壁。早い段階で設計事務所さまとZOOMでお打合せができたことで、壁の寸法をミリ単位で把握して、ぴったりの大きさでタイルもご提案できました。窓の高さとのバランスも考慮しました。このようなフチを柄で囲むデザインの場合はこの柄の部分でデザインとタイルの大きさを調整します。
細かい話ですが、設計士の先生にお願いして、左の袖壁の幅はタイルよりも少しだけ広くしていただきました。お住いのうちに角にモノが当たったりしてもタイルは守れるようにするためです。
18世紀のポルトガルでは、このような複数の種類の動物や花などを一枚のタイルに描いて並べるデザインが大流行しました(オランダの影響も受けていて青単色です)。
M様邸ではオーダーメイドらしく、同じ柄は1、2枚程度しか登場しないくらい、かなりたくさんのバリエーションを盛り込みました。動物の種類、全体に対する比率にも配慮しました。当初、ポルトガルから典型的なポルトガルスタイルで動物も多め、日本ではあまり人気のない動物も登場する内容で提案がきました。でも動物には好みがあり、あまりにリアルな動物は日本のお客様のお好みでない場合もあります。M様と相談して花を多め、一部の動物は別のものに差し替えました。動物柄の持ち味の生き生きした雰囲気とすっきりとしたエレガントさも両立させることができました。
《玄関ファサード》
玄関のキャノピー(屋根)の下にタイルを並べたいと参考写真を添えてご相談がありました。
キャノピー下の寸法を伺って、タイルのサイズとともに、柄(連続パターン柄)を数種類ご提案しました。外壁の色見本も送って下さったのでこの落ちついたライトグリーンの壁に合うものを図案集の中からピックアップしてご紹介しました。その中からお選びいただいたのがこの柄です。
もともとピンクは入っていない柄でしたがM様のご要望でピンクも加えました。華やかですがうるさくない上品な柄です。
《キッチン》
キッチンにもワンポイントで絵画を飾るような雰囲気で店内にある組タイルを1点、ご採用いただきました。
窓の下にさりげなく納まっています。キッチンにふさわしいぶどうとワインボトルの柄です。黄色(ベージュ)のカップボードと合っていてきれいなコーディネートですね。
お客様が最初から設計事務所さまと当店を繋いで下さり、フル稼働でご計画に臨むことができました。M様も実は2回目のご注文でご理解があったので、三者のコミュニケーションもスムーズでとても感謝しています。おかげで滞りなく工事も無事にお納めていただきました。アズレージョもグレードアップしたものがお届け出来たと思っております。
M様からのおたより
「玄関前キャノピー下はピンクと黄色が入っているのでとても見栄えが良く、来る人もきれい、と褒めてくれます。身近なところにアズレージョがあり、すぐにポルトガルまで思いを馳せることができ幸せです。」
M様、ありがとうございました。








